溶解人間 ~不潔への執念~

俺たちゃよ~うか~いに~んげんなのさ~♪

お久しぶりです。
しばらくの間、諸事情がありまして映画は観れてもブログはかけない状態でしたが、最近書けそうな状態になってきたのでまたボチボチと更新できればと思います。
諸事情ってただモンハンやってただけなんだけどな・・・。
そして書けそうな状態になったのは飽きてきたからというだけだし。
こんなカンジの筆者だがゆる~くお付き合いいただけると幸いです。
というわけで今回は「溶解人間」について話していきましょう。
この作品はウィリアム・サックス監督の1977年の作品です。
筆者はこの作品、とりあえずリック・ベイカーの特殊メイクというところに惹かれて買ってみたようだ。
というよりもそれぐらいしかいい噂を聞かない作品だし・・・(笑)
ではそろそろ内容の話に移ろうかな、ストーリーはこんなカンジ。

土星探査から帰還した宇宙飛行士は宇宙線の影響で体が溶け始める。収容されていた研究所から逃げ出した飛行士は人々を襲い喰う。
allcinemaより引用


上で引用しているストーリーもひどく短いものですが、ホントにそれ以上語る必要のない、いや語ることのできない異常にシンプルなストーリーですね(笑)
延々と溶解人間クンが人を襲ったり襲わなかったりする話です。
余計な前置きも最低限の説明も一切ない状態ですぐに体が解け始めて、さも当たり前かのように開始10分で人を殺し始めるシンプルさには唸らされたな。
あまりのシンプルさに残りの75分一体何やるんだよと心配になったくらいだぜ・・・。
実際見事に何もやらなかったですよね(笑)
まあ延々と人殺しはしているんですけど、ストーリーの70%を最初の10分で消化してしまったので残りの30%をチビチビと消化している感がすごかったです。.

開始3分でこの状態、そしてこの3分後には1人犠牲者が出るという驚きの早業である。

次に登場人物についてだが、主要登場人物で特に印象に残る人はいないんだが、なぜかパッと出てきて殺される役がやたら印象的なのが何とも言えなかったな(笑)
最初の犠牲者の太っちょナースが長い廊下を走って逃げるシーンをスローモーションで流す意味が分からない。

その他にも首ちょん切られたおっさんの生首が小川をどんぶらこするところを延々と流したり、溶解人間を撃退した女性のパニック状態の演技を延々と映したりよく分からないけどなんか印象的ですよね。
後のストーリーにつながるものが一切ないのでシーンの意味は謎ですけど(笑)

無駄にドンブラコする生首!

そして無駄に半裸にされる女の子!

次にこの作品の主役である溶解人間クンについてだが、リック・ベイカーのメイクのおかげで恐るべき不潔感溢れる外見に仕上がっていて素晴らしいな。
この不潔感が作品全体を支えていると言っても過言ではない(笑)

このメイクがなかったら40年近くも経ってソフト化される作品にはならなかったでしょうね。
というかこの凄まじいメイクがあってもよくソフト化されたなと思うレベルですけど(笑)
あと溶解具合がちゃんと時間の経過と共に進んでいたり細かい部分までこだわってますよね~。

溶解人間が歩くとき足がネバーッとするところとかホント汚い描写については執念を感じるよな(笑)
あとラストで溶解人間クンが完全に溶けきってしまうところの特殊効果もホントドロドロになるところを丁寧に描いていて感心してしまう出来だと思ったぜ。

早く人間になりたぁ~い!

最後にラストについてですが、序盤以降ダラダラしてて全然よくできた物語じゃなかったはずなのに謎の寂しい余韻を残して終わりますよね。
この余韻のせいで観た後の残念感がかなり軽減されているのがすごいです(笑)

ラスト付近まで全然そんな雰囲気なかったんだけど、最後にいきなりジャミラ的な悲しい話にしようと舵を切ってくるよな。
終わりよければ全てよしを体現せんとする姿勢には脱帽だぜ・・・(笑)

夕闇を溶解人間一人行く!

そろそろまとめに入りますが、ストーリーは無きに等しく展開もダラダラで決して良い出来の作品ではないですが謎の印象を残す脇役たちと壮絶な特殊メイクの溶解人間クン、そして謎の寂しいラストと何とも言えない魅力を持った作品だと思います。

普通の人は観るのが色んな意味で苦痛になると思うので全くオススメできないが、特殊メイク好きな方など好事家の方は是非一度観てみてはいかがだろうか・・・自己責任で(笑)
では今回はこのくらいかな、じゃあの。

あと、日本版のブルーレイは4000円くらいしますがリック・ベイカーのロングインタビューも収録されていたり好事家の方にはかなりオススメの内容であったりしますよ。
ではまた~。

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